100万円差

@おたるの事務所から

300mm短いですが、35mm幅広いですが、65mm低いですが何か?

小さい割にちょっとだけ小回りきかないですが何か?

150kg軽いんで、スペック的には負けてますが、動力性能に不満ないですけど何か?

とある車ととある車の比較で感じたことをシェアします

車への思想の違いを再確認

国産のとあるSUVと、輸入車のとあるSUVの比較です。

国産は結構売れている人気車。

デザインはイイし、走りもイイと評判の車です。

確かに良かった。優等生な車です。

一方の輸入車は、クラス的には比較している国産車よりひとつ下のクラス。

2台の新車時の価格差は、総額でおよそ100万円ほど輸入車が高いですが、

1年落ち、2年落ちの中古になると逆転。

少しだけですが、輸入車の方が安く手に入るようになります。

走ることへの造り込みの考え方の差

この2台の差は、走ることへの造り込みの差です。

まず、シート。

これは正直圧倒的な差です。

形状、各部の固さ、角度、ホールド性などなど全てにおいて国産車は良くなかった。

ほんの少し乗っただけで、腰が痛くなってしまいました。

一方輸入車は、まったくそんなことはありません。

国産車に乗ったあと、マイプジョーに乗って腰を矯正したところ、すっかり良くなりましたが、国産車に乗っているとき、降りてきた後は、腰がだるくなってしまいました。

その次は、ステアリングフィール

Close-up shot of a man’s hands on the steering wheel

これも圧倒的な差です。

どちらの車も、私の好みからすると 

ダルいことには変わりないのですが

小舵角域からの車の動きが全く違います。

感性とずれなく動く輸入車。

違和感を感じる国産車。

正直これは慣れてしまうとわからないレベル。

人って順応しますからね。

ですが、この微差が運転の疲れに実は直結します。

長距離を運転した時や、高速域での運転ではその差は顕著になってきます。

気づかないうちに疲れてしまう国産車。

疲れないことに気づかない輸入車。

そんな差が感じられました。

輸入車のステアリングフィールは

「なんじゃこりゃ〜!」声が出てしまうほど、フィーリングが秀逸。

一方、国産車は別に何の問題もないです。

違和感といっても、本当に微々たるモノ。

気にならないといえばならないレベルです。

ですが、私はこの微差が、先述の長距離移動や高速移動では大きな差になることを知っています。

揺るぎない、絶対に追いつけない差といえるかもしれません。

この感覚は、かつてドイツアウトバーンで

ドイツ車と、当時の日本車を比較試乗したときにも感じたモノ。

完全に全く歯が立たなかったことを鮮明に覚えています。

そしてブレーキタッチとブレーキに対する考え方

ブレーキタッチとは、踏んだときの剛性感(ダイレクト感)と、これだけ止まりたいという意図に対して感性とずれなく減速してくれるかどうかという意味での言葉です。

このブレーキタッチ(ブレーキフィール)は輸入車の方が自然に感じられました。

決して、国産車のレベルが低いわけでもないのですし、微差なんですが

輸入車の方が「心地よい」んです。

そして、ブレーキに対する考え方も

ドライバーが止める。という意識の輸入車に対して

楽をして止める。という国産車
(この意味を深く解説すると車が特定できてしまうので、ここではしません)。

ドライバー主体車サポートの輸入車に対して、

車ができることはやりますから、ドライバーさんは楽してね。という国産車。

国産車のこの考え方は悪くはないです。

もともと、「自動車」なわけで、自動で出来ることは自動になるというのは
ある意味正しい進化なのかもしれません。

だから、自動運転なんて言葉が出てくる。

欧州は、自動でいいところは列車に任せてます。

しっかりと、自動車と列車が棲み分けしつつ、それぞれのメリットを活かしたインフラ開発をしています。

日本はそれを、車も自動運転にして楽しよう。

という方向に進んでいるように感じますが、

そうなると、車は単なる道具になってしまいます。

わたしは、車は道具でありますが、それ以上の満足感を与えてくれるパートナーだと思っています。

快適に移動できただけではなく

楽しく移動できた。

クルマ任せで移動できて疲れなかったではなく

クルマの運転そのものがストレス解放になる。

という価値を持っているとわたしは思っています。

ですが、日本は単なる移動手段。荷物を運ぶ手段。

運転そのものに焦点が当たることはあまりなくなってしまったように感じます。

かつての国産スポーツカーは
運転が楽しく、ワクワクして、本当にパートナーといえるクルマがたくさんありました。

ですが、いまはそんな風に思えるクルマは片手に数えるほどしかありません。

輸入車といったら、ほぼ全てのクルマが
道具の域をこえ、ドライバーと同乗者のパートナーとなりえるだけの価値を持っている車が多いとわたしは思っています。

今回、ここで話題にしている2台にも、上述のような差がありました。

それは、微差ではあります。

ですが、差は明確にあります。

まさに越えられない壁、あるいは超えようとも思っていない壁なのかもしれません。

この差を知っているので

わたしはもう国産車には戻れないのではと感じています。

以前、このサイトでも紹介した何台かの国産車は、たしかに国産車の中では良いクルマです。

しかし、欧州車と比較した場合、やはり…。 といわざるを得ない差があります。

これこそが考え方の差なのでしょう。

まとめ

国産車も本当に良いクルマが多いですし、オススメのクルマもあります。

ですが、欧州車に乗るたびに

「さすが」
「なんじゃこりゃ〜!」
「素晴らしい」

といった言葉を発してしまいます。

国産車では

「ほぉ」
「ふむふむ」
「なるほど」

といった声が出てくるのです。

この差ってわかりますかね。

今回取り上げた、輸入車はけっしてスポーティーでもないし
ブランドとしても、動力性能や運動性能を標榜しているクルマではありません。

ですが、

運転する楽しさ。
運転しているときの違和感のなさ。
人間の感性を裏切らない反応。

その全てにおいて、

「素晴らしい」の一言。

改めて完成度の高さを確認しました。

新車時は確かに高いですが、

1~2年落ちで同等レベルの価格になるのであれば
わたしには、国産車を買う理由がありません。

といいながら、輸入車が故の不自由さはあります。

車幅が広い。
ハイオク仕様。
値落ちが大きい。
故障が多い。

なので、一部のブランドを除いて
値落ち率でいえば、国産車の方が有利。

短いスパンで乗り換えていくなら、
金銭面では国産車の方がよいでしょう。

しかし、長く大切に乗っていきたい。

という方には輸入車、とりわけ欧州車はオススメです。

ただし、メンテナンス費用は国産車よりかかることは
あまり気にしない人には良い選択です。

国産車では得られない、体験できない
価値、空気、世界観があります。

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