自動車盗難の最新動向と効果的な防犯対策

こんにちは、車屋Alluです。

今回は警察庁などがまとめた令和5年(2023年)時点の自動車盗難データをもとに、「いまどんな車が狙われやすいの?」

「どう防げばいいの?」といった疑問にお答えします。

かつてと比べるとだいぶ減ってはいるものの、盗難の実態を知っておくだけで愛車を守れる可能性がぐんと高まります。

ぜひ参考にしてください。

1. 自動車盗難の現状

ピーク時から約1/10に減少

  • 自動車盗の認知件数は、ピーク(平成15年:64,223件)から大幅に減少し、令和5年は5,762件と約1/10にまで縮小しています。
  • ただし、全国的にゼロになったわけではなく、まだまだ注意が必要です。むしろ、コロナ明け後、増加傾向。さらに、犯罪グループの組織化、高度化が進んでいて、盗難されない対策、盗難された場合の対策がいずれも必要性を増しています。

地域ごとの偏り

  • 特に、千葉県、愛知県、埼玉県、茨城県、神奈川県の5府県で全体の半数以上(55.6%)を占めています。
  • 自宅周辺や職場で「このあたりはあまり聞かないから大丈夫」などと油断せず、防犯意識を高めましょう。

2. 盗難の特徴と手口

約7割が「キーなし」の状態を狙われる

  • データによると、自動車盗難の約7割以上が、鍵をしっかり抜いてロックしてあるのに盗まれている(=「キーなし」)という結果です。
  • 「鍵をかけていれば安心」とはいえ、技術や道具を使った手口が多様化しているため、油断は禁物です。

ナンバープレートやカーナビも狙われる

  • 車両本体だけでなく、カーナビやナンバープレートの盗難も発生しています。
  • 盗まれたナンバーは、別の犯罪に悪用されるケースがあるので要注意です。

犯罪グループによる組織的犯行

  • 盗まれた車は「ヤード」と呼ばれる作業所に運ばれ、不正解体やコンテナ詰めを経て海外に輸出されることがあります。
  • ほかにも、解体した部品を別の車両と組み合わせて、真正な車として登録・流通させるなどの手口も。ある中古車屋では、登録情報を偽造し、販売された事例も公開されていました。
    車台ナンバーのプレートが型式が異なっていたため、判明しましたが、日本の市場でも盗難車が流通しても気づかれない事例が増えていくかもしれません。

3. 狙われやすい車種・被害事例

トヨタ車をはじめ人気車が標的に

  • 統計では、トヨタのアルファードやランドクルーザー、プリウス、レクサスシリーズが盗難件数でも上位に。
  • また、軽トラック(キャリイやハイゼットなど)や、古い年式の車も狙われることがあります。
  • 昨今は、かつて人気を誇り、市場価格が高騰している旧車スポーツカーの盗難も増加傾向にあります。

駐車場だけでなく一般住宅も

  • 被害の約4割が**「一般住宅の駐車スペース」で、約3割が「駐車場」**。
  • 自宅の敷地内だからといって油断せず、防犯カメラやセンサーライトを検討するなどの対策をすることが重要です。

4. 盗難被害に遭うとどうなる?

  1. 生活や仕事への大打撃
    • 車がなくなると、通勤や日々の買い物などに支障が出ます。
  2. ローンが残ってしまう
    • 盗まれたからといってローンが免除されるわけではありません。
  3. 車内に置いた物の悪用リスク
    • カード・免許証・スマホなどを放置していた場合、追加の被害に巻き込まれる可能性があります。
  4. 発見されても修理不能レベルの損傷
    • 解体されたり、粗雑に扱われたりして、戻ってきても再使用が難しいケースがあります。私の知人は、エンジンやパーツをすべて取り去られ、ボディフレームだけが発見されたという経験をされた方もいます。

5. 効果的な防犯対策

(1)確実な施錠と複数の防犯グッズ

  • 窓を閉め、必ず鍵をかける
    • 短い時間の買い物でも必ず施錠。
  • イモビライザの装着
    • 正規のキー以外ではエンジンがかからない仕組み。新車購入時や後付けも検討しましょう。
  • 警報装置・ハンドルロック等の併用
    • 複数の防犯対策を組み合わせるとさらに効果的です。

(2)キーの管理とリレーアタック対策

  • スマートキーは電波が外に漏れにくい場所やケースで保管する。
  • 玄関に置いておくと、窃盗グループがリレーアタック(電波を増幅して解錠)を行う場合があります。

(3)駐車場所の選び方

  • 防犯カメラや照明が設置された駐車場を利用する。
  • 自宅駐車場でもセンサーライトやダミーカメラを活用し、防犯意識をアピールするのが有効です。

(4)GPSトラッカーの導入

  • 万が一盗難されても、GPSトラッカー(位置情報発信機)を仕込んでおけば、車両の現在地を追跡できる可能性があります。
  • 盗難後すぐに通報し、警察に位置情報を伝えられれば、車両の早期発見につながるケースも。
  • 小型・低価格なものも増えており、取り付けも簡単なので、ぜひ導入を検討してみてください。

(5)ナンバープレート・部品の盗難対策

  • 盗難防止ネジでプレートやタイヤ・ホイールをしっかり固定。
  • 「簡単に外せそう」という印象を与えないだけでも効果があります。

6. まとめ

自動車盗難は全体的に減少傾向にあるものの、特定の地域や人気車種ではいまだに多くの被害が出ています。盗難被害にあうと、愛車だけでなく生活そのものにも大きなダメージを受ける可能性があります。イモビライザや警報装置、GPSトラッカーなど複数の防犯対策を組み合わせ、日頃から「鍵の管理」「駐車場選び」「ナンバープレート防止対策」などを徹底することが、愛車を守る一番のカギとなります。

この記事が皆さんの防犯意識を高めるきっかけになれば幸いです。それでは、安全で快適なカーライフをお送りください!

追伸
GPSトラッカーでも、選ぶ製品によっては、あなたの大切な愛車を見つけられない可能性があります。GPSトラッカーならなんでも良いという時代は、もはや終わりました。

関連記事

自動車盗難追跡システム通知機能比較その1

自動車盗難グッズ「ステアリングロック」のメリットとデメリット

車両盗難防止システムの比較分析: SMART BLOCKER 2 vs REGUIT

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です