@小樽の事務所にて
最近、お見積り依頼を何件かいただき、ご検討段階に入っている方が何人かいらっしゃいます。
その際に、輸入車のお見積り依頼が結構あります。
ということで、今回はわたしのオススメでもある、BMW X3のお見積り内容を公開したいと思います!
セレクトはこだわりの3リッター直列6気筒
X3の先代モデル(F25)には直列6気筒のグレードがありました。
それが35iと28iです。
35iは6気筒ターボのトップグレード。
セカンドグレードの自然吸気エンジンモデルが28iなのですが、途中からエンジンが直列4気筒に変更されており、6気筒は2011年モデルのみとなっています。
ということでグレードはあえてXdrive 28iの2011年式をチョイスします。
さ〜て、ざっくり費用を算出
年式 | 2011年式 |
走行距離 | 5万キロ〜7万キロ |
グレード | Xdrive 28i |
色 | 限定せず |
オークション相場価格 | 100万円 |
法定費用 | 115990円 |
オークション関連費用+他諸費用+手数料 | 349750円 |
ここまでの小計 | 1365740円 |
部品関連費用 | |
エンジンオイル&フィルター交換 | 12000円 |
エアフィルター交換 | 15000円 |
エアコンフィルター交換 | 10000円 |
ブレーキローター&パッド交換 | 150000円 |
エンジンリフレッシュフラッシング費用 | 20000円 |
下回り&マフラー錆止め | 50000円 |
スタッドレスタイヤ新品購入費 | 167500円 |
納車時メンテナンス費用小計 | 257000円 |
総額 | ざっくり180万円 |
ローンシミュレーション | 借入180万円 |
金利3.95% | |
60回均等払い | 月額 33109円 |
2023年2月現在のBMW X3 Xdrive28iのオークションでの相場は
100万円程度
諸々の費用を加算していくと総額がざっくり180万円程度となりました。
新車当時の費用は車両本体価格が600万円でしたので総額750万円ぐらいの車です。
12年落ちではありますが、マイナス570万円はすごくないですか?
そのほかの選択基準の説明をします
1 距離5万キロ〜7万キロ
12年落ちの車になるので、最低でも年間5000キロは走っていることをイメージし5万キロ〜7万キロとしました。
低走行車は一見、いいように思いますが
乗らない人 = 整備しないと だとわたしは思っています。
走行距離のそれなり長い人は、メンテナンスもキッチリやる傾向が高いことがわかっています。
2 オークション評価点4.5以上
中古車のオークションでは出品車に評価点をつけます。
オークションランクは上から順に
S
6
5
4.5
4
3.5
…
となっており、中古車市場では5点以上は極上車となっています。細かい評価ポイントは説明を別の機会に譲りますが、正直3.5点以下はあまりオススメできません。
というのも、4の基準を見て頂ければわかるかと思います。
・距離15万キロ未満
・内外装
目立つ傷、凹、錆、焦げ、破れが少々あり加修が必要とおもわれるもの
つまり、内外装の扱いが荒かったクルマあるいは、そのまま放置したクルマといえます。
参考までに3.5点はどうかというと
・距離15万キロ未満
・大小の板金や加修を必要とするところが数ヶ所あるもの、多少の焦げ穴、破れ等があるもの
一方4.5はというと
・距離10万キロ未満
・内外装とも軽微な補修をすることにより、5点に準ずるもの
内外装を丁寧に扱っているという点でも、4.5以上をセレクトするのがベスト。ただ、高年式になると5点のクルマを見つけるのは難しいため、4.5が実質最幸の選択といえるでしょう。
(高年式なのに低走行距離のクルマはかえってメンテの頻度が低いこともあります。従って、適度な距離が必要なため5点が必ずしもベストといえない場合があります)
2 タイヤはピレリ択一

ピレリのタイヤが実は安いお店が結構あります。
というのも、ピレリを含め海外ブランドは中国などで作られていることが多く、国内生産の日本のブランドよりもリーズナブルな価格で購入することが出来ます(わたしが今履いているミシュランもメイドインChina)。
凍結路の性能だけ見ると、日本のブランドの方が優れているといえますが、ピレリやミシュランなどの海外ブランドは、舗装路での走行性能が秀逸です。
冬期間といっても、凍結路だけを走るわけではなく、舗装路を走ることも結構あります。
その際に、明らかにしっかり感を体感できるのが欧州ブランドのスタッドレスタイヤです。
とはいえ、凍結路面での性能が明らかに劣るかというとそうでもありません。ミシュランもピレリも使ったことがありますが、コントロール性という面ではむしろ国産タイヤよりも良いとわたしは感じています。
ただし、止まる性能と発進性能だけを見れば国産を選ぶ方が良いのも事実です。
3 消耗品の予防交換と冬対策
エンジンオイルやフィルター交換はもちろんですが、エアコンフィルターやエアフィルターも意外と汚れている部品です。
これらは事前に交換して、少しでも快適にカーライフを過ごせるようにすることをオススメしています。
それらに加え、ブレーキ回りも交換します。
欧州車は日本車に比べてブレーキ回りが減るような部品を使っています。それが国産車とブレーキタッチやフィーリングの差を生んでいます。
せっかくの欧州車の良さを活かすために、ブレーキもよい状態にしておきたいということで予防交換を推奨しています。
また、冬対策として、下回りと特にマフラー回りのさび止めで安心して走行できるように重点的に施工します。
4 ローンは銀行含め低金利ローンを利用
ローンの利子は、意識して低いローンをセレクトします。
中古車屋さんのローンは意外に利子が高いことがあるので注意しましょう。
4%よりも高ければ、中古屋さんのローンではなく、銀行系ふくめ他社でローンを組むことをオススメします。
まとめ
総額180万円ということは、軽自動車よりも総額でいえば安いといえます。
ですが、実際にはメンテ費用や故障時の修理は確かに出てくるのは事実です。
ローン期間中の5年間を考えると、最低でも100万円程度は修理代などが余計にかかると思って購入する必要があります。
(もちろん、ノントラブルで済む場合も十分にありえます。というのも、2000年以降の輸入車は以前に比べると大きなトラブルが少なくなっています)
仮に100万円を想定したとしても、総額280万円。タイヤ代やブレーキ代、税金、燃費などの維持費は高くなるとはいえ、購入総額を280万円と想定すると決して高い買い物ではないと思います。
コンパクトカークラスでも新車購入だと確実に300万円を超えます。
ですが、クルマの完成度、満足感、安心感は最新のコンパクトカーよりも、12年落ちとはいえBMW X3の数段格上です。
そして何より カッコイイ😁

古さを感じさせないデザインが、わたしのお気に入りでもあります。
安全装備などは当然最新モデルにはかないませんが、わたしを含め輸入車に乗ったことのある方は、声を揃えて「国産車にはない満足感・充足感」があると仰います。
ここは何度も強調しますが、とにかくBMW含め欧州車はシートが秀逸です。
この差は正直、乗ってみないとわかりません。
以前にも書いたように、長距離移動をある程度の頻度でされる方は、国産車にはない快適さを感じて頂けますし、なにより「運転する楽しさ」を感じさせてくれるのが欧州車のいいところです。
今回はわたしも気になっているBMW X3を事例にしてみました。
実際、購入のハードルは高くないことを改めて確認できました。いずれ車屋Alluの代車に導入したいと思っています!
追伸
ドイツでの交通事故事情をお話しすると、自動車乗車中の事故が日本に比べて圧倒的に多いのが実情です。
その理由のひとつが速度域が日本より明らかに高いこと。
一般道の最高速度が100kmというドイツは、事故=重大な被害につながります。
その環境下でメーカーが目指していることは、その速度域でも可能な限り乗員を守ること。
日本の一般道最高速度は60km。高速道路も120kmが一部、100kmや80kmがほとんどです。
ドイツはアウトバーンは速度無制限区間もまだ残っており、昨今は130km区間も増えてきています。都市付近はもう少し規制が厳しいようですが、日本よりも圧倒的に速度域が高いのは今も変わっていません。
出版社時代に取材でドイツに行ったときには、普通に200km巡航。わたしも取材期間中の高速移動はずっと時速200km以上で移動していました。
そのとき日本の某名車と、BMWやルノーを運転する機会がありましたが、BMWやルノーの安定性や安心感は、そのときの日本車にはありませんでした。
正直、圧倒的な差でした。
もちろん、これはもう20年以上前の話ではあります。
が、欧州車と最新の国産車を多く試乗してみると、その差はまだ埋まっていないというのがわたしの感想です。
それは2010年当時の欧州車と比べても最新国産車が負けている点が多くあるということ。
とくに安心感、安定性、人間に優しい操作系、シート。これらの要素では二枚も三枚も欧州車が勝っているというのが、わたしの印象です。
もちろん、先入観がないとはいいません。実際、国産車の完成度は高く、悪いと感じる要素はほぼないともいえます。
ですが、突出した個性がないとは明言できます。
BMWも含め、欧州車にはメーカーそれぞれの突出した個性があります。
例えば、わたしのマイプジョーはポルシェやBMW、メルセデスに乗った後でもその個性光る乗り味があります。
正直、国産車にはそう思える個性が感じられない。
なので、もう国産車には戻れない。そう思います。
運転する楽しさを諦めれば、選択肢がないわけではありません。
ですが、本気で欲しいと思えるクルマは今の新車ではないなというのが正直なところです。
一方欧州車は、SUVもセダンも、ハッチバックもどのクラスでも国産よりも個性的で魅力あるクルマばかりです。
ちょっとだけ思いの丈を綴ってみました…。