1000年企業について考える
@小樽のとあるカフェ
From 松永和仁
最近、あることを知りました。日本には1000年企業が7社もあります。世界1位から6位までを独占。
そしてもう一社が9位にランクインしています。200年企業も3000社を超えていて、ドイツの800社超をはるかに超えています。
世界に稀に見る国。それが日本なんです。この事実から感じたことをシェアします。
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成長こそ全てという価値観vs受け継ぐという価値観
営業利益率が10%を超えなければ、優良企業としては認められない。
そして、日本の上場企業のROE(=自己資本利益率)の平均は世界の大企業から見れば低い。そんな話をよく聞きます。
一方で複数年でROEを分析する「ROAの時系列ボラティリティ(リスク)」という指標を見てみると、先進国の中では圧倒的TOPです。
この数値が低いのは、日本企業の経営は「ローリスク&ローリターン」で行っているということ。
そして、それは利益率のブレが少ないことを意味します。
国名 | ROAの時系列ボラティリティ(リスク)% |
---|---|
日本 | 2.2 |
イタリア | 3.8 |
スペイン | 4.0 |
フランス | 4.5 |
韓国 | 5.1 |
ドイツ | 5.7 |
イギリス | 7.1 |
アメリカ | 8.8 |
カナダ | 9.4 |
オーストラリア | 12.1 |
(出典:日経BizGate)
数値の詳細な意味はさておいて、この「ROAの時系列ボラティリティ(リスク)」を見てみると、日本の企業の底力を垣間見た気がします。
私自身、企業は成長してこそナンボ。つまり高収益体質になることが、企業として生き残る最良の手段だと思っていました。高収益体質というのはハイリスクの中で経営を行っています。つまり先行投資し、上手くいけば売上が上がる。
ということは高収益を上げるには新しいことに挑み続けるということでもあります。
ですが、日本の場合は少し違うようです。
新しいことはやる。
でもその前に準備をする。
持っているものを有効活用する。
あるいは今あるものを大切に使うという価値観があるのではないでしょうか?
この辺りの考え方。つまり企業理念が1000年企業や200年企業が存在する理由の一つではないかと感じたワケです。
職人の世界と人との繋がり
会社を大きくし利益を求める。会社を無理に大きくすることなく人との繋がりを求める。
どちらの価値観も素晴らしいものです。
日本で古くから残っている企業のイメージは、職人さんや働いている人々が「良いもの」を提供し、その価値観に共感するお客さんと「繋がって」いる。
そんな印象を抱きました。大きな売上は立たないかもしれない。
でも、その企業を支える「ファン」と深い繋がりを持っている。だから生き残っていける。そんな気がします。
絆を強めることが企業を強め存続させる
改めて感じました。企業として長く生き残るには、『「お客様」との関係を強めること』。が必須だと。
長くやっていれば、経営の危機というのは大小関わらず訪れます。
ですが、お客様や地域と繋がっている企業は危機に瀕しても応援してくれる人が現れる。
手を差し伸べてくれる人が出てくる。だから、危機を乗り越えられるのではないでしょうか?
お客様へ価値を提供し、喜んでもらう。
さらに、社員にも対価(お金だけでなく心も)を払い、喜んでもらう。地域に貢献し、喜んでもらう。
そんな価値観で経営をすることが、大切なんですね。きっと。
時代に合わせて変わる勇気
伝統は大事です。ですが、時代に合わせたお客様に喜んでもらえる価値を提供することも大事です。
長く続いている企業をみると時代に合わせた変化を続けていると思います。
売り手の価値観ではなく、お客様の価値観が優先される。「お客様が喜んでもらえなければ」意味がないとも言えます。
そのためには時代が変わり、お客様の価値観に合わせることが必須になってくるのではないでしょうか?
お客さんに喜んでもらうだけでなく、従業員も喜んで仕事をできる環境を作り続ける。
誇りを持って働く人々が売るものには、きっと「お客さん喜ぶ」何かがある。
何か、抽象的な話になってしまいました(笑)。
数字を重視し、利益を重視する資本主義。人との繋がりを重視する共存主義。
そんな違いがあるような気がします。
この価値観は、近江商人の「三方よし」と共通するのかなと。
「三方よし」を形にし、「売り手(従業員も含む)」「買い手」「社会」が、喜んでくれることはなんなのか?
改めて考えさせられる「1000年企業」というキーワードでした。
そして、私が経営者の方にお伝えしている『「絆」を強める経営』は、間違っていなかったと確信がさらに持てました!
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